クレジットカード現金化は銀行等から融資を受けられない方にとって、すぐに現金が手に入れられる便利な金策です。
一方で、詐欺行為を働く悪質業者も少なからずいます。
悪質なクレジットカード現金化業者を利用してしまうと、詐欺被害だけでなく個人情報の悪用なども懸念されるので注意が必要です。

そこでこの記事では、クレジットカード現金化の詐欺の手口・摘発例をご紹介します。
悪質業者と優良業者の見分け方、詐欺に遭ったときの対処法もまとめました。
クレジットカード現金化の悪質業者による詐欺の手口とは?被害者の声や対策も解説
クレジットカード現金化業者のなかには、詐欺行為を働く悪質業者もいます。
あらかじめどのような手口で詐欺を働くか知っておくことが大切です。

ここでは、悪質業者の詐欺に遭った被害者の声と、騙されないための対策を解説します。
入金されなかった
クレジットカード現金化の手続きは完了したのに現金が振り込まれないのは、よくある詐欺の手口です。
業者によるクレジットカード現金化は、指定された商品を買い、代金の一部をキャッシュバックしてもらうという仕組みです。
悪質業者の場合、商品購入後に連絡が取れなくなり、代金を騙し取られることがあるのです。
仕事を転々としていたときの話です。なかなか次の仕事が決まらず、どうしても現金が必要になり、カードを現金化しようと決心しました。
できるだけ高換金率で現金化したいと思いいろいろ調べたところ、利用額4万円に対して3.9万円で現金化できる業者を見つけることができました。
すぐに申し込み本当に3.9万円で現金化できるか聞くと、もちろんとのこと。そのときは一刻も早く現金が欲しかったので申し込みしましたが、その後いつまでたっても現金が振り込まれることはありませんでした。
業者のホームページをしっかりとチェックしましょう。
ホームページが安っぽい作りになっていたり、連絡先が携帯番号になっていたりすると、詐欺を働く悪質業者の可能性があります。
今回のようなケースは悪質業者の典型的な手口のひとつなので気をつけましょう。
実質の換金率が表示より大幅に低かった
実質の換金率が、提示された数字よりも大幅に低かったというケースもよくある詐欺の手口です。
現金化業者側に明らかな非があるように感じますが、利用規約に不利な条件があることに気づかず契約を結んでしまうと、騙しとられた現金を取り返すことは困難です。
とあるサイトで一番高い評価の業者だったのですが、50万円の決済で実際に振り込まれた金額が23万しかありませんでした。
思えば、事前に換金率などを業者側に確認しましたが、話を濁らされるばかりでした。換金率が95%と聞いていたと言っても相手にしてもらえず、最終的には「利用規約に同意している」の一点張りでした。
利用規約に同意していたためこれ以上は私も言い返せず、非常に悔しい思いをしています。
すぐにでも現金が欲しい人の心理を突いた詐欺の手口です。
焦ってしまうと利用規約の確認を怠りがちですが、詐欺に遭わないためにもしっかりと目を通すことが大切です。
利用規約に怪しい点がある場合は、申し込みは避けるようにしましょう。また、「換金率を大幅に下げられた」という口コミがないか確認することもおすすめします。
不明瞭かつ法外な手数料を請求された
法外な手数料・不明瞭な手数料を請求されるケースもよくある詐欺の手口です。
業者でのクレジットカード現金化は、決済手数料・振込手数料・消費税などがかかることがあります。
悪質業者の場合、あらゆる名目で手数料が差し引かれていき、結果的に大幅に換金率が下げられることもあります。
先月末にどうしても現金が必要になり、何かいい方法はないかと調べていました。そのときに目にしたのが、クレジットカード現金化でした。
連絡した業者は、最初は女性の方が親切に説明してくれていたのですが、その後男性に変わり、よくわからない手数料や決済料などを説明しはじめ、結局当初の換金率が大幅に下がり40%程度しか振り込まれませんでした。
これが普通なのでしょうか。とても後悔しています。
換金率が手数料を含めたものなのか、事前に確認することが必要です。
事前に最終的な換金率を確認し言質をとっておけば、未然に詐欺被害を防げますし、仮に被害に遭っても訴えることもできます。
キャンセル料を請求された
高額なキャンセル料を請求されるケースもよくある詐欺の手口です。
悪質業者はキャンセル料と称して、取引金額の10~20%の請求することも。
後悔してます。年末年始でお金が無くなってしまい、クレジットカードがあれば現金をつくれると知りました。
業者に10万円のAmazonギフト券を買取してもらい、実際に手にしたのは6万円。納得できなかったのでキャンセルしたいと伝えると、「申し込み済みだからキャンセル料を払え」と脅されて。
それでも断ろうとすると「住所はわかっている」「すぐに払わないと迷惑料が加算される」と捲し立てられ、結局支払ってしまいました。
クレジットカード現金化は、カード決済前であればいつでもキャンセルできます。キャンセル料を支払う必要もありません。
ただし、トラブルを防ぐためにも、申し込み前にキャンセル時の手続きについて確認しておくことをおすすめします。
個人情報を悪用された
個人情報を悪用されるケースもよくある詐欺の手口です。
あなたの情報が他の業者にシェアされて、大量にダイレクトメールや電話がくることもあります。
現金が欲しくて焦っていて、カード番号や有効期限を伝えた流れでクレジットカードの暗証番号も教えてしまいました。
ショッピング枠の限度額を調べるためとのことでしたが、よくよく考えたらもし限度額を超えても契約不成立で済むので暗証番号まで教える必要もないと気づきました。
その後、使用したクレジットカードは再発行してもらいましたが、不審なDMや電話が掛かってきて困っています。
現金化業者を選ぶときは、個人情報の取り扱いについて書かれた「プライバシーポリシー」を公式サイトで確認しましょう。
また、本人確認のために身分証明書の提示を求められますが、契約前であれば提示する必要はありません。
さらに、クレジットカードの暗証番号を伝える必要は一切ありません。怪しいと思ったら契約しないようにしましょう。
クレジットカード現金化業者は闇金?摘発事例を紹介
2025年4月、クレジットカード現金化業者が闇金グループとして摘発され、役員らが逮捕されたと報じられました。

2017年から約7年の間に計85億円を貸し付け、利息として約25億円を得ていたんだそうです。
このクレジットカード現金化業者の仕組みは、利用客が天然石を購入し、そのキャッシュバックという名目で、購入額の70%の金額を現金で振り込むというもの。
体裁は「商品の売買」ですが、警視庁が「実態は差額の30%が利息にあたる貸金業」とみなし、出資法違反(超高金利など)として取り締まった……というニュースでした。

こういった摘発は、過去にも報じられています。
そもそも「闇金」とは?金融庁が定義する特徴と危険な手口
そもそも「闇金(ヤミ金融)」とは、どんな悪質業者のことを指すのでしょうか。
金融庁のホームページでは、以下のように定義されています。
- 貸金業規制法を守らず、国(財務局)または都道府県の登録を受けずに貸金業を営んでいる
- 登録を受けていても、法外な高金利での貸し付けや、悪質な(脅迫的な)取り立てをしている
基本的な手口は、「破産者OK」「ブラックOK」などとうまい話で勧誘し、トイチ(10日で1割の利息)などの超高金利で貸し付けます。
返済が無理とわかれば、時間や場所を選ばず脅迫的な取り立てで利用客を追い込んでいきます。闇バイトを紹介されるケースもあるようです。

SNS、5ちゃんねるなどの掲示板で、個人を装った組織がお金の貸し借りをしているケースもあるので注意が必要です。
取り立ても、LINEなどで静かに追い込むなど現代的に進化しています。
【注意】すべてのクレジットカード現金化業者が闇金なわけではない
クレジットカード現金化業者のビジネススタイルは、利用客に商品をカード決済で購入させ、代金の一部をキャッシュバックすることで、ショッピング枠の残高を現金に変えるというもの。
体裁としては貸金業ではなく、金利はありません。返済はカード会社への支払いのみで、取り立てもなし。闇金の定義には当てはまりません。
つまり、すべてのクレジットカード現金化業者が闇金ではないということです。
闇金とみなされる悪質業者がまぎれていることも事実ですが、合法的に運営している業者も多数存在します。

公式サイトで運営者情報をしっかり公開している、換金率や手数料について明確に説明してくれるなどの特徴がある業者は、安全性の高さに期待できます。
次の章で、悪質業者と優良業者の見分け方を詳しくご説明します。
クレジットカード現金化ー悪質業者と優良業者の違いは?見分けるポイントを解説
クレジットカード現金化を安心して使いたいなら、悪質業者と優良業者の見極めがほんとうに大切です。
見分けるポイントさえ押さえておけば、トラブルに巻き込まれるリスクはぐっと減らせますよ。
でも逆に、ポイントをおさえておけば、安全に使える業者もちゃんと存在します。

ここでは、私が現金化メディアの編集長としていろんな業者をチェックしてきたなかでわかった、「ここを見れば安心!」という5つのポイントをひとつずつ紹介していきます。
会社概要がしっかり書かれているか
まずは基本中の基本、会社概要をしっかり確認しましょう。
公式サイトに、所在地・電話番号・代表者名・運営会社名がきちんと載っているか見てみてください。載っていなかったら、その時点でアウトです。
さらに念入りに調べたい人は、国税庁の法人番号公表サイトで運営会社名を検索して、本当に実在する会社かどうかをチェックしてみましょう。

代表者名でネット検索して、過去に逮捕歴がないか確認しておくと、より安心です!
換金率が高すぎないかチェックする
「換金率98.9%!今だけ!」なんて甘い言葉に、つい惹かれそうになりますよね。でも、ちょっと待ってください。
私たちが40社ほど調べた結果、クレジットカード現金化の相場は91%~98.5%。
現金化する額が10万円以下なら91%前後、100万円以上なら98.5%前後と変動します。
これよりも明らかに高すぎる業者は、あとから手数料を差し引かれて「全然違った……」となることもあります。

申し込み前に、手数料や最終的な入金額までちゃんと聞いておくのが安心ですよ。
口コミをチェックする
口コミって、本当にバカにできません!
公式サイトにある声も参考にはなるけど、自作自演の可能性もあるので、それだけに頼るのはNG。
私がよくチェックするのは、私たちのメディアのような比較サイト・Yahoo!知恵袋・5ちゃんねるあたり。
「振り込まれない」「詐欺!」といった書き込みがあれば、利用は避けたほうが無難です。

逆に、「説明が丁寧だった」「きちんと入金された」という声が多いなら、信頼してもよさそうですね。
電話での本人確認があるか
ちょっと意外かもしれないけど、本人確認の電話がある業者は、実は安心感が高いんです。
というのも、古物営業法の関係で本人確認が義務づけられるケースもあるし、電話があることで不正利用(たとえば他人名義のカード)を防ぐことにもつながるんですよ。

もちろん、電話なしでも優良な業者はあります。
でも、ちゃんと電話で本人確認をする業者のほうが、丁寧に運営していて安心といえます。
電話対応のよさ
電話対応って、その業者の「人となり」が出る部分なんです。スタッフの態度が悪ければ、利用は避けたほうが無難です。
さらに、詐欺に遭わないためにも、手数料や振込金額について具体的な説明を求めるのがおすすめ。きちんと答えてくれなければ、怪しいと思ってOKです。
他の業者を紹介するなどといい手数料をとる手口や、返済が難しいとわかると闇バイトを紹介する手口もあるの注意しましょう。

不快な対応をされたら、その業者はパスしたほうがいいでしょう。
クレジットカード現金化で悪質業者の詐欺に遭ったらどうする?対処法を解説
クレジットカードの現金化業者のなかには、悪質な業者も少なからず存在しています。
詐欺に遭わないために慎重に業者を選んでも、詐欺に遭う可能性はゼロではありません。
そこでここでは、クレジットカード現金化で悪質業者の詐欺被害に遭った際の対処法を解説していきます。
国民生活センター・消費者生活センターに相談
悪質なクレジットカード現金化業者の詐欺に遭ったら、国民生活センター・消費者生活センターに相談することをおすすめします。
国民生活センター・消費者生活センターは、国民生活の安定・向上にを寄与することを目的として設立された、国民生活に関する情報の提供及び調査・研究を行う独立行政法人です。
商品・サービスの契約における事業者とのトラブル・商品使用による怪我等、消費生活に関する事業者間とのトラブルについて相談ができます。
専門の相談員がトラブルの解決を支援してくれるので、クレジットカード現金化で悪質業者の詐欺に遭った際も相談が可能です。

誰でも電話から気軽に相談できるので、詐欺に遭ってしまったら相談してみるといいでしょう。
警察に相談する
クレジットカード現金化業者が悪質業者だとわかれば、警察署に警察安全相談係や生活安全課、交番、駐在所に相談しましょう。
詐欺や脅迫、暴行を受けた場合は、警察相談専用電話「#9110」にも相談できます。
脅迫や暴力などで取り立てを受けていれば、迷わず110番通報してください。

これらはすべて警察署ホームページで案内されています。
困ったときは警察に相談することも検討してください。
クレジットカード会社に連絡する
クレジットカード現金化が悪質業者だった場合、カードの不正利用があるかもしれません。こまめに決済履歴をアプリなどで確認しましょう。
もし不正利用があれば、カード会社に連絡して利用停止手続きを進めます。
現金化は利用規約違反であり、詐欺に遭ったことが利用者自身の過失と判断されれば、補償は受けられないかもしれません。また、ペナルティを受ける可能性もあります。
しかし、大事なことは悪質業者による被害を最小限にとどめることです。不正利用が発覚したらカード会社に連絡しましょう。

カード会社の連絡先は、カードの裏面やアプリ、公式サイトで確認できます。
日本貸金業協会に相談する
日本貸金業協会は、貸金業に関する様々な相談や問い合わせを受け付けています。たとえばヤミ金・悪質業者や借金の支払いなどです。
アドバイスや適した相談機関など、状況にあわせて必要な情報を提供してくれます。
サイト内でも、ヤミ金・悪質業者を検索できるページや事例の紹介、対策法などを紹介しています。
【よくある質問】クレジットカード現金化の悪質業者に関するQ&A
クレジットカード現金化で詐欺に遭わないためにどうすればいい?
現金化業者をしっかり精査することが重要です。
以下の項目をチェックしましょう。
- 換金率
- 会社概要
- 運営実績
- プライバシーポリシー
この内、最も確認しておきたい点は換金率です。換金率の相場は91%~となっており、優良店で91%~98.5%程度となっています。
相場を大きく上回る業者は、悪質業者の恐れがあるので注意しましょう。
クレジットカード現金化の途中で詐欺に気づいたらどうすればいい?
取引の中止をはっきりと伝えましょう。
悪質業者は電話対応が雑なケースがあります。途中で怪しいと思ったら、何を言われても決済しないようにしましょう。
後日同様の業者から連絡がくることもありますが、不用意に対応しないことが大切です。
クレジットカード現金化で詐欺に遭ったらどうすればいい?
国民生活センター、消費者生活センター、警察へ相談しましょう。
国民生活センター・消費者生活センターでは、クレジットカード現金化を含む消費生活に関する事業者間とのトラブルについて相談ができます。
警察も、闇金など悪質業者の被害の相談を受け付けています。脅迫や暴力を受けたら迷わず110番通報しましょう。
国民生活センターお昼の消費生活相談窓口:
03-3446-0999(平日:11時~13時※年末年始、土曜日曜祝日を除く)
消費生活センター消費者ホットライン:
188(局番なし)
クレジットカード現金化の詐欺は二次被害に繋がる可能性もある?
あります。
懸念される事案は以下の通りです。
- 振り込め詐欺被害
- ヤミ金業者への勧誘
- 個人情報の詐取
クレジットカード現金化の詐欺がなくならないのはどうして?
クレジットカード現金化のニーズがなくならないからです。
2010年6月に貸金業法が施行され、総量規制により年収の1/3までしか借り入れができなくなりました。
そのため、総量規制以上に借金したい場合は、クレジットカード現金化など他の方法に頼らざるをえなくなったのです。
悪質業者は、このような弱い立場の人を食い物にしています。
クレジットカード現金化にも悪質業者はいる!詐欺などに遭わないよう見分けよう
クレジットカード現金化で詐欺などトラブルに遭わないためには、悪質業者と優良業者を見分けることが重要です。
悪質業者を利用すると、詐欺だけでなく、闇金への勧誘や個人情報の悪用など二次被害のおそれがあります。
そのためにも、利用する現金化業者の会社概要をチェックするなど、この記事で紹介した見分け方のポイントを押さえて業者を選びましょう。
万が一クレジットカード現金化で詐欺に遭った場合は、すぐに国民生活センター・消費者生活センター、警察に相談するようにしましょう。

「悪質業者を見分けられる自信がない」「すぐにでも現金が必要」という方は、私たちが調べたクレジットカード現金化の優良店を選んでください。